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あくなき正義:Minoritenとこの


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あくなき正義

 IFネバーランド+ドラクエなる新作発表をフラゲ情報で知るという悪夢を見ました管理人さんです。本当に夢でよかった…。

 以下連載の前情報的に薔薇関係の妄想。
 管理人さんが薔薇を書くと言う事は薔薇いじめと考えてくださって結構です。
 本当はもっとインタビューとか交えてえぐく逃げ道じわじわなくして書くつもりだったけど、そこまで詳細に分かるとそれはそれで不自然だなと思ってやめた。
 ので、会話にえぐさを置く手法。こう見えると薔薇っ子が可哀想に見えるからふしぎ。
<ローゼス解放軍の終端>

 ローゼス解放軍とは、勇者ミュウとその仲間たちによって構成された民間軍である。活動期間は1055年から1064年。戦果は、神聖皇国軍殲滅。またフォンティノアの戦いにおいて皇国、帝国両軍の戦力を大幅に削り、物理的な面から休戦に持ち込ませ、ネバーランド共和国樹立のきっかけを作った。
 彼らの主要拠点であり、また彼らが互いを知るきっかけとなったのが、ゴルデンの地方にある学園都市ヴァラノワール。シンバ帝国期にソードマスター養成所として建設され、後に帝国から独立し、多数の優秀な戦士・騎士・軍師・魔術師を輩出していた。
 その中においても勇者育成学部は特に優秀な人材が多く、勇者ミュウがかの学部を首席で卒業した点から、彼女の度量が伺える。またローゼス解放軍の将もその多くが勇者育成学部、もしくはその前段階である特別進学科の元生徒であり、兵数は民間規模ながら帝国皇国両軍と対等の立場になれる武力を持っていたことは、フォンティノアの戦いから見ても明らかである。


 共和国樹立後、当然ながらヴァラノワールの知名度は更に上昇した。民間の多くがその平和貢献に感謝の意を示し、種族差もなく個々の得意な能力を開花させる学園の方針こそが、共和国が目指すべき世界であると評する知識層も多かった。
 反対に、フォンティノアの戦いで民間軍に負ける帝国皇国両軍を情けない、それらが共に手を取り合ったところで平和な世界の実現は不可能であると指摘する者もいた。
 しかしこれらの批判はまだ優しいもので、帝国皇国を退けるほど両軍に犠牲を出した解放軍が、戦争の責任を取ろうとしないのはおかしい、得意な荒事だけを評価され英雄気取りとは何事か、と言った辛辣な批判は数多く存在していた。
 その意見の影響受けて、であるならば解放軍が新しい国を作り出すべきであったかとされる論議は、各種新聞や書物に多く取り上げられる。その議論の多くの結果は、それは否であり、両軍の代表であるロゼ、アンクロワイヤー両氏に人魔共存を目指すべくリセットの機会を与えたのだと結ぶ。
 しかし、それでもまだ彼らへのしこりが残ったわけではない。
 事実彼らは戦勝軍なのだから、歴史にその名を刻む以上、憎まれ役にも恨まれ役にもなる覚悟は必要だった。

 ローゼス解放軍は共和国樹立を提案した軍であるが、その本拠地であるヴァラノワールはその立場を「どのような勢力からも中立の姿勢を保つ」と発表している。その言葉どおり、ローゼス解放軍解散後、ヴァラノワールは勇者ミュウを始めとし、七年戦争で活躍した多くの英雄たちを受け入れますますの発展を遂げたが、彼らは共和国の議会に参加したことはなく、元解放軍の上層部ですら共和国関係者として取り扱われたこともなく、政治的関与はないと判断できた。
 しかし共和国に仕官するヴァラノワール出身者は年々増加。更に共和国に反発を覚える各地の反乱はその多くが、共和国からの要請によりヴァラノワール関係者が鎮圧した点については、七年戦争で得た繋がりを感じ取れる。
 それでも中立であるとヴァラノワール自身が言うのならば、彼らは各々の志を持つ傭兵のようなものだと受け取るしかないだろう。そして七年戦争が終わることで、ヴァラノワールは共和国と言う「お得意様」を得た。彼らにとって戦争と言う博打は素晴らしい宣伝効果を持ち、民からの英雄視を受け、他にも多くの得るものがあったことになる。
 こう言った見方は、多くの場合解放軍への皮肉として見られがちだが、この姿勢を新たな戦勝軍のあり方として冷静に評価する声もある。
 しかし、ローゼス解放軍はその受け取り方を拒否。彼らはあくまで立ち上がったのは戦争の余波を受ける民のためであり、見返りを求めて挙兵したのではないと反論。またヴァラノワールも我々は弱きを助け強きを挫く勇者を創り上げるための場なのだから、利益のためにローゼス解放軍に協力したのではないと反論した。
 しかし彼らのその反論こそが、多くの知識人たちの反感を買い、また民衆にとってのヴァラノワールのあり方への疑問を抱くきっかけにもなった。

 ヴァラノワールのことはこの際切り離すとして、ローゼス解放軍が七年戦争の勝者として持つべき責任は何か。となると、やはり共和国の存在になる。
 具体的に言えば、最低でも彼らは共和国の腐敗防止のためのシステムを作り上げる責任があった。
 この案は終戦直後から多数の地域で推測され、また推奨されてきた。しかしローゼス解放軍はそれを否定、武装放棄宣言が出されると同時に解散した。
 今に思えばこの点から、解放軍は知識層に対し知らず反感を買っていたのだろう。責任を伴わぬ行為は、それ自体がいくら道徳的に正しくとも説得力に欠く。
 それでも彼ら解放軍幹部全員が隠匿すれば、彼らを厳しい目で見る者は今より少なかったに違いない。元幹部の幾人かが新聞や本や講演会を使って、解放軍にとっての正義を語ったことは、良くも悪くも彼ら、如いては彼らの母体であるヴァラノワールが正義であると人々に思わせることとなった。
 しかし、ヴァラノワールは先にも書いたように傭兵然とした一面も持つ。金を積まれ任務を受ければ、彼らは依頼者の不正の証拠を掴まない限り拒絶する権利は持たない。だからこそ、ヴァラノワールの正義はいともあっさりと揺らいだ。


 フーリュンの怪事を受けて調査に向かった共和国の調査団に、ヴァラノワールの勇者育成学部の生徒が護衛役として遠征。その際、まだ当時は未確認だった現地人からの襲撃を受け、それを生徒たちが返り討ちにした。遺体を詳しく調べた調査団が、骨格と衣服から人間に近いと判断するが、今まで確認したことのない種族であると発表。以後、共和国と原住民による小規模な争いが各地で起こる。
 それは1080年の共和国による辺境地先住民人権宣言で一端区切りがついたとは言われるが、実際にはそれだけで両者共に水に流せるとは限らない。
 宣言から数ヶ月前、きっかけとなったフーリュンの原住民(以下フーリュン族)のもとに共和国の幹部が現れる。ロゼとアンクロワイヤー、共和国の頂点たる二大総統が、謝罪と和平のために現地入りした。
 各地で原住民からの反乱を受ける中、きっかけであるフーリュン族が先んじて共和国と和解すれば、反乱を小規模にする可能性があるとの狙いからだ。
 当時の族長はその狙いを読めていたし、ロゼ総統がそう言った、と当時のインタビューに答えている。そして彼は、二大総統の誠意を何らかの方法で感じ取ったらしく、共和国に対して条件を出した上で和解を了承した。
 和解の条件は、ヴァラノワールの勇者育成学部教官とローゼス解放軍幹部との会合。それこそが、ヴァラノワールの歴史に幕を閉じるきっかけとなったのだ。

 フーリュン族長と勇者育成学部教官、そしてローゼス解放軍幹部数名との対話は、残念ながら具体的に残されていない。
 しかし対話後、フーリュン族長がヴァラノワール関係者たちに憐れむような視線を送った上で、満足した旨を報道陣と共和国幹部に伝えたこと。対してヴァラノワール関係者たちが彼らの表立った活動を縮小させ、更に1096年に武力武装面に関する学部を廃止したことから、共和国大総統並の機密として扱われる彼らの会合の内容が、ぼんやりと推測できる。
 実際にフーリュン族長との対話がヴァラノワールに終止符を打つきっかけとなったのかは、確定にまでは至らない。しかしフーリュン族にとってヴァラノワールは加害者でしかない点、また各地で反乱の鎮圧に当たっている大半がヴァラノワール出身者である点、更に民間にとってヴァラノワールが、『モンスターも暴れず、大きな戦争も起きない状態で実戦に向けて訓練する特異な人々』『平和に不要な勇者を作り出そうとする施設』として見られつつある点から、族長が彼らに何を求めたのかを予想させる。
 しかし、族長は武器はこれから不要であるとは告げていないし、また誰もそのようなことは思っていないだろう。ただ、大きく有名になりすぎてしまった事が、大国に打ち勝つ力を持った正義の使者であるとアピールしてしまった事が、ヴァラノワールの存在に矛盾を与えてしまった。
 会合にヴァラノワールを正義の使者に仕立て上げてしまったローゼス解放軍の幹部もいた事から、やはりその観点から族長が誠意を要求した可能性は高い。

 かくしてヴァラノワールは解散し、ヴァラノワールを正義の使者として広めた元ローゼス解放軍の幹部達が表舞台に現れる事は二度となくなった。彼女達は自らの清過ぎる思想の危うさに、気付いていたのかいないのか、今となっては分からない。
 だが確実に、ヴァラノワールは存続し続けてはいけなかった。反乱の多い現代だからこそ、そう断言できる。
 この誰が正義で誰が悪なのか判断できない時代に、ヴァラノワールが生き残るには、過去の栄華を忘れた誇りなき傭兵育成所として存在するしかない。そうなればむしろ彼らは今よりも憎まれていただろうし、勇者育成学科など失笑ものでしかないだろう。
 そうして今度こそローゼス解放軍の二の舞が彼の地から挙兵したとしても、やはり自らが正義と嘯く一軍としてしか認知されまい。それどころか、嬉々として戦乱を引き起こす自称勇者として恐れられていたかもしれない。
 彼らは感謝しなくてはならない。ヴァラノワールが腐敗する以前に幕切れを強要したフーリュン族長に。
 彼らは自らが幸運だと思わなくてはならない。ローゼス解放軍を善しとした協力者達の存在があったからこそ、彼らは正義の使者として活躍できたのだから。


評価/C- 再提出



「うっわーひどくねこれ!? おれ、結構頑張ってたんだけど?」
「そんな気がしてたけどな、オレは…。だってお前、崩壊まで引っ張るワリに主旨随分あっさりしてんじゃん。構成悪いよ」
「そういうのだったら納得するけどさ、この成績は構成悪いだけじゃないだろ…」
「つーか、あの女解放軍シンパだろ。解放軍の悪口言ったらそんな成績になるっての」
「不公平だ! 職権乱用だ! なんでそんなヤツ雇ってんだよココはー!」
「だから別のテーマで書けっつっただろ。お前も往生際悪いなあ…」
「だってひでーよ、解放軍ってマジで! 現実にいたら正論吐きまくっていい子ちゃんぶってうぜータイプ。あんなの擁護とかキモ過ぎるって」
「現実にいたんだろ、過去、そういうのがさ。…けどま、気持ちは分からなくはないけどな」
「だろ? あれだ。自分たちを受け入れたヤツらが正義で、自分たちを否定するヤツらが悪とか思ってたっぽくね?」
「うわー…どっちが悪だよって感じだな。ヴァラノワール教、とかありそう」
「そうそう! そんなんだから滅んだんだろうけどさ!」
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