幼い頃、ヒトゲノムのデナにいつの間にか拾われた少年ゼロス。
デナのつがいであるデューザと共に、三人で長らく暮らしておりました。
そして青年期に差し掛かろうとする頃、デナやデューザの親御である冥界王コンビからある提案を持ちかけられます。
「もうそろそろゼロス君も独りで気ままにいたい年頃でしょう。
デナちゃんはうちで暮らさせましょう~」
拾われたことを多少後悔していたほど、デナに苦しめられていたゼロス。
この提案を一も二もなく承諾。
ようやく生涯の大きな荷物を取り下げられるかと安心したその矢先、事件勃発。
デナを冥界王宅に預けることを、仕事場で言ってしまったのが運の尽き。
それまで馬車馬のように働かされていた他のヒトゲノムがそれに反発。
デナの贔屓っぷりを快く思わなかった彼らは、引越し準備の妨害をゼロスに宣言。
しかもゼロスの蒔いた種ということで、彼らの親御でありドンである冥界王コンビはこの件に関してノータッチ宣言。
(本当に困った時に来なさいとは言ってるけど)
相手はヒトの次代であるヒトゲノム。
誘拐、人質、斡旋、器物損害、騒音等、妨害はあらゆる手段を用いられる。
それを事前に防ぐため、それをフォローするため、
今までバイトで得た人脈を使って、ゼロスの自由を勝ち取るための怒涛の一ヶ月が、今ここに始まる。
誰かこんなこと考え続けている自分の頭をどうにかして下さい。
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