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往けよ目指せよ彼女のもとへ(門編):Minoritenとこの


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往けよ目指せよ彼女のもとへ(門編)

 ん…? 門編……? まさか………。
 と思ったアナタは正解。
 あーあとゴルデンにはアルマナ城なかったからワルアンス城に変更つーか修正。シリアスで間違えるとマジ恥ずかスィー(∩Д∩)
スノー「…………ここが」
アリア「立派なお城ですね……」
アデル「あれがワルアンス城。
 もとはシンバ帝国のお城の一つだったけど、十数年前に新生シンバ帝国の本拠地として使われていたの」
リーザ「外見は荘厳なお城だけど、地下の『狩り場』では多くの魔族の捕虜や志願兵たちが、異界の魂やインペリアルガードに嬲り殺されていたわ。
 今その『狩り場』は使われてなくて、犠牲者たちへの追悼碑が建っているけど……」
リディア「リーザはそういう方針、イヤなの?」
リーザ「イヤって訳じゃないの。
 隠さずにそこであった悲劇を認めて、取り潰さず忘れないよう保管する共和国の姿勢は立派だと思うわ。
 だから……アタシは単に、帝国が苦手なだけ」
ナイヅ「…………すまないな、リーザ」
リーザ「ナイヅさんが謝る必要はないわよ」
ナイヅ「しかしデゴスに攻め入った部隊には、俺もいたんだ。
 あのとき、ちゃんと自分の目で制圧される様子を見ていれば……」
リーザ「いいのよ。
 ナイヅさんが選んだ道を、アタシが否定できる権利なんてないもの。
 ……まさか、自分がここに来るとは思わなかったけどね」
アデル「……リーザ。
 辛かったら、あなただけ外で待っててくれても……」
リーザ「気にしないで。
 それに、一人で外で待ってるなんて、もっと辛くなるわよ」
アリア「そうですね」
リーザ「それに、今は弱みを見せていられないのが多くてね……」
アル「姉ちゃんたち!
 まったく、こんなところにいたのかよ……世話焼けるなあ」
アデル「……なるほど、こういうこと?」
リーザ「そういうこと」
アル「おーい、兄ちゃーん!」
ゼロス「騒ぐんじゃねえよ、ガキ」
アル「ガキって言うな!」
ゼロス「うるせえな。
 ……おい、てめえの相方はどこ行ったんだよ」
スノー「ジャドウがいない?
 ……ジャドウ、どこにいます?」
 しゅうん…
ジャドウ「呼んだか、スノー?」
ゼロス「依頼主が勝手に消えるんじゃねえ。
 大体、てめえらがどいつに会うのかもこっちは知らねえんだぞ」
ジャドウ「それは済まなんだな。
 しかし、対象については具体的に教えるつもりはない」
ゼロス「理由は?」
ジャドウ「貴様は他人の過去を詮索する気か?」
ゼロス「んなもんに興味ねえよ。
 だがな、どこのどいつに会うのかこっちが知らねえと、依頼にならねえ」
ジャドウ「大雑把にならば教えてやる。
 対象は魔族の上層部だ」
ゼロス「……上層部だぁ?」
ファイルーザ「いくら共和国とは言っても、お城に入るだけで厳重な検査を通らねばならなくなりますわね。
 ……となると、武器は取り上げられてしまいますわ」
シオラ「その上、ウチらは旅人だし、どう考えても怪しい連中だし~。
 そんなの言ったところで、まともに相手してくれないんじゃない?」
カルラ「エド、確かヘルムート様はバージス王国の君主と対面できる地位にあったと以前仰られたが……」
エトヴァルト「無理ですよ、カルリーネ。
 この城の城主ロゼは、私たちの研究には黙視の形を取っていました。
 四源聖と言えど、手放しには通してもらえません」
グェン「オレも、さすがにこれで実家の名前を出す訳にはいかないしなあ……」
ナイヅ「だったら俺が行こう。
 執政官であるロゼとは、一度共に戦ったことがある」
アル「母ちゃんが説得したんだよな、確か!」
ナイヅ「ハハ、そうなるかな……。
 それに、俺が駄目ならリーザもいる。
 検査はなんとか免れるだろう」
リーザ「上手くいくといいんだけど……。
 とりあえず、アタシたちは話をつけてくるから、大人しくしててね!」
アル「わかってるって!」
ジャドウ「…………フフッ」
スノー「…………ジャドウ?」

リーザ「ただいま!」
アリア「大丈夫でしたか?」
ナイヅ「なんとかなったよ。
 案内役が付くが、検査も審査もパスしてくれるらしい」
アル「なんだよ、結局見張られてるってことじゃんか」
アデル「けど、大陸の最大国家としては随分譲歩してくれてるわ。
 二人に感謝しないとね」
ゼロス「んなことは後でやれ。
 おい、そいつがどこにいるのか分かってんのか?」
スノー「見当は、……おおよそですが」
ゼロス「なら行くぞ」


文官「彼らが、お連れの方々で……?」
リーザ「ええ、旅の仲間でね。
 ロゼ姉様たちに迷惑をかけるつもりはないから、安心して」
文官「ははっ」
兵士「開門ーっ!」
ゴゴン!
 ……ギギギギギギギギ
アル「すっげー……!」
リディア「ここの門って、ちゃんと開くんだねえ」
アリア「……この大きな音は、門を動かす音ですよね?」
アデル「ええ、そうだけど……。
 どうかしたの?」
アリア「い、いえ、何でも……!
 多分、ワタシの気のせいだと思いますから……」
文官「さあどうぞ。
 お連れ様がたもご一緒に」
ナイヅ「わかった。
 みんな、行こう」

ブリジッテ「……なんか、首の後ろがむずむずしない?」
ノエル「むずむずどころじゃないですよ……。
 なんだかボク、だるくなってきました」
ケイ「恐らく、この城一帯に大規模な魔術がかかっているのかと……」
イサク「同感ですね。
 これは……魔術封じですか?」
文官「おや、それをこの城に来て初めての方が分かられるとは……」
ゼレナ「イサク様は天使だもん、当たり前でしょ!」
イサク「ゼレナさん、そのようなことは……」
文官「おおそうですか!
 賑やかな方々に埋もれて、翼が見えずにおりました。
 これは失敬……」
イサク「お気にせず。
 しかし、どうしていまだそのような防御壁を張り巡らせているのですか?」
文官「魔族の上位に座する方々ほど、魔力の強弱に敏感になりがちなのはご存知ですか?」
ファイルーザ「ええ。
 大魔王の時代から、祖たる大魔王の血に近しい者であればあるほど高い地位と力を得ています。
 つまり、魔族社会では魔力が強い者であればあるほど強く地位が高い、ことになりますわね」
文官「その通りです。
 しかし、それでは以前の体制と変わりがない。
 魔力以外の有能さを持つ魔族がいれば、その人物を評価し易くするためにも、魔術の使用を封じ、魔力感知を鈍らせる。
 そうして魔力や血に関係なく、魔族が人間と同じように自分の能力だけで出世できるようになる。
 それが、ロゼ様のお考えなのです」
カルラ「血とは祖先からの財産……。
 ですが、時にそれが足枷となる場合もありまするな」
文官「ええ、ですからそれを見越した結果がこれなのです。
 魔術使いの暗殺者など、なかなかお目にかかりませんしな。
 さあ、この扉を潜れば、城内ですよ」
アル「……なんか、緊張してきた……」
リーザ「いつもそれくらい大人しくしてくれればありがたいんだけどね~」
アル「なんだとぉ!?」
ナイヅ「大丈夫だよ、堅くなる必要はない」
 ぞろぞろ…
文官「さて、これで全員入られましたかな?」
ジャドウ「……魔術のみを使ったところで、現状使われている魔術では人など殺しきれまい」
文官「え?
 ああ、先ほどのお話ですか。
 そうですね、しかし……」
ジャドウ「今は禁術扱いとなったこの地の魔術は、本来ならば物騒な代物だった。
 呪術に類するものは当然存在し、術の使用は自然の力を奪い、また使用者も運が悪く、術の使用が未熟ならば死ぬ。
 それらが魔術と呼ばれていた時代に比べれば、今の『魔術』は随分安全且つ、安定した破壊力を生む」
文官「お、仰るとおりで……。
 ええと、あなたはその……」
ジャドウ「だが」
 キィイイイイイイン…
アリア「!?」
スノー「皆さん、伏せて!」
ゼレナ「へっ、ひゃひゃあっ!?」
 ドォオオオオオオン!
兵士1「うわっ!?
 門が!!」
兵士2「なんだ、城門が氷漬けに……!?」
ジャドウ「だが誰もが使用できる安定した魔術など、本来の『魔』に比べては児戯に等しい。
 そしてその児戯により魔力を封じたところで、俺の力は縛られもせん」
スノー「……ジャドウ!?」
文官「ひっ……!
 だ、誰か、あいつが……!
 あいつが城門を氷漬けにした犯人だ! 謀反者だ!
 捕えろぉおっ!」
兵士3「てぇえっ」
兵士4「おのれ謀反者め!」
アデル「ま、待って、これは誤解……!」
ジャドウ「魔界粧・氷結樹」
 キィイイイン!
文官「ッ!?」
兵士3「うわっ!?」
侍女1「きゃあああっ!?」
従者2「ひっ」
兵士4「ひぐっあ!」
兵士5「来るなっ、来るっ……!」
侍女2「やだっ、こっちに来るっ!」
侍女3「逃げて、だめッ!」
侍女4「いやああああああ――ッ!」
兵士6「がっ……」
従者3「うわっ、うわぁあああ!」
兵士7「…………!」
兵士8「あ、足が……!
 誰か、誰かー!」
ジャドウ「黙れ人間」
兵士8「ひっ」
ジャドウ「……ほう、加減したとは思ったが貴様は足だけか。
 幸運に思え、その氷が割れたところで、貴様は足を失うだけに終わる。
 他の連中とは違い、命まで失わん訳だ」
兵士8「ひっ、ひぃいいっ!」
ジャドウ「では、寝ていろ」
 ヒュッ!
兵士8「ぐっ……くぅ」
ジャドウ「我ながら、面倒な道を選んだものだ……」
ゼロス「……おい、てめえ」
グェン「……こいつは、一体どういうことだ……」
アル「てめえ、やっぱりこの城を乗っ取るつもりだったんだな!?」
ナイヅ「アル、待て!」
スノー「……ジャドウ。
 まさか……」
ジャドウ「そうだ、お前には分かるな、スノー?」
スノー「……本気でそんなことを考えているんですか!?
 あの子に会うためだけに、あなたは一体どれだけの犠牲を出すつもりです!?」
ジャドウ「犠牲は出さんとも、お前に拗ねられたくはないからな。
 ……しかし、お前も格式張った公衆の場であれと対面したいとは思わんだろう?」
スノー「……自制心はあります、あなたとは違って」
ジャドウ「しかし、満足はしない。
 ならば俺が手出しするしかあるまい。
 地位も身分も他者の目もなくなった、あれと見(まみ)えるために」
スノー「そのためにこんなことをするんですか!?」
ジャドウ「無論」
兵士9「おいっ、いたぞ!」
兵士10「全員、そこを動くな!」
ジャドウ「兵舎と城門を凍らせたところで、城内にはまだ兵が残るか」
スノー「当たり前です!
 それよりジャドウ、兵舎を凍らせたって一体……」
ジャドウ「スノー、行くぞ。
 舌を噛みたくなければ黙っていろ」
スノー「っ!?」
 ふぉん…とっ!
兵士11「と、飛んだ!?」
兵士9「あいつを追えー!」
兵士10「いや、あそこに仲間がいるぞ!」
リーザ「ち、違うわ、アタシたちは……!」
ジャドウ「そう、それと貴様らに正式な依頼だ」
ゼロス「何だと!?」
ジャドウ「この城を、出来うる限りの混乱に陥れろ。
 一人の死人も出さずにな」
ゼロス「てめえは殺しておいたのにか!」
ジャドウ「氷漬けされた連中は全て死んでいない……。
 しかし、氷に一つの皹でも入ればその瞬間、連中は死ぬ」
ナイヅ「彼らの氷はどうすれば解けるんだ!」
ジャドウ「俺たちが目的を果たせば解く。
 それまで氷を守り続け、そうして捕まらんように暴れ続けろ。
 そうすれば、あれを守る兵の守りも薄くなり、手間が省けるだろうよ」
ゼロス「てめえ……最初からそれが目的か!」
ジャドウ「断るならば今のうちだ。
 尤も、貴様らに我が氷が解けるのならばの話だが」
ヴァン「そんなもん、魔法で……!」
ケイ「無理ですヴァン!
 この城には私たちが使う魔術は一切封じられています!」
ブリジッテ「あいつは昔の魔術を使ってるから無効ってこと!?
 ずるいじゃない!」
イサク「いえ……恐らく彼は、魔封じを破るだけの力を持っている、そういうことでしょう。
 恐らく、彼女も」
ノエル「じゃあ、この扉を壊すには物理的に叩くしかないってことですか!?」
シエラ「けどそんなことしたら、今度はこっちが凍っちゃうよ!」
アリア「そんな……。
 それじゃあ……」
ゼロス「……気にくわねえやり方だな。
 おい、テメエ!」
兵士12「ぐぉっ」
従者4「ひっ」
ジャドウ「何だ?」
ゼロス「この依頼、受けてやらあ。
 その代わり、高くつくぜ。
 なんせオレは今猛烈に気分が悪ィからな」
ジャドウ「楽しみにしておく」
 ひゅっ
スノー「わっ!?」
ゼロス「チッ……!
 勝手に行きやがった」
アデル「ゼロス、それどころじゃないわよ!」
兵士13「おのれ謀反者どもめ……」
兵士11「奴らは取り逃がしたが、お前たちだけは逃がさん!」
兵士10「死んだ仲間たちの恨み、思い知れ!」
ゼロス「へっ……!
 めんどくせえ……一気にかかってきやがれ!」
兵士たち「おおおおおおおおお……!」



※思った以上に長くなりました
※絡むとは思ってなかったので四源の人たちを急遽入れる
※けど相変わらずシロはスルー
※ジャドウさんは基本的に笑うとき企み笑いしかしません
※許せる「性格丸くなったジャドウさん」具体例そのいち。心こもってないけど謝れる。
※許せる「性格丸くなったジャドウさん」具体例そのに。冗談を言える。
※許せる「性格丸くなったジャドウさん」具体例そのさん。スノーたまのためなら人間殺さないようにだって出来るよ! 超面倒だけど。
※共和国設定については捏z(ry
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