1-コーナー設立とその説明
グェン「さぁーあ、今回から始まった『ドキッ☆グサッ☆アノコの素顔はどんな顔!?』のコーナー!
司会は男性陣の心の声代理、ハイデベルグ!」
ゼロス「んなときだけ本名使うなよ」
グェン「お、初っ端からやる気満々だねえ。
…と、コメンテーターとして『主に』兄さんでお届け!
企画聞いたときは嫌そうな顔してただけに心配だったが、杞憂みたいだな」
ゼロス「てめえが無理に引っ張ってきたんだろうが。
…大体な、色々おかしいだろこいつ。
何気に刺されてるじゃねえか、素顔見るだけのクセに」
グェン「いやいや、素顔を見ると刺す勢いの女性陣は何気に多いぜ?
そりゃ兄さんは化粧落とした女の顔を見る機会は少ないだろうが…」
ゼロス「報酬代わりに受け取った女がその晩バケモンみたいなツラしてやがったのは覚えてんぞ」
グェン「…………」
ゼロス「あんだよそのツラは」
グェン「いや、何もない…」ほろり
~略~
グェン「とりあえずここでこのコーナーの説明に移りたいと思う!
このコーナーは、なかなかガードの堅い我々パーティー内にいる女性陣の素顔よろしく生まれたままの姿も見て、彼女たちが普段見せるものとはまた違った…」
ゼロス「おい」
グェン「なんだよ兄さん…。
説明中に出鼻挫くのは止めようぜ」
ゼロス「いかにもまともそうに振る舞ってんじゃねえ。
何だよ生まれたままの姿ってのは…オレは素顔しか聞いてねえぞ」
グェン「いやー、あわよくば生まれたままの姿を見れるってことでありな、主に見れるのは素顔だろうという推測でしかなく…」
ゼロス「……いや、ちょっと待て。
それよりどうやってそんなもん見んだよ」
グェン「よっくぞ聞いてくれました!
そーう、この企画には心強ぉい味方がいたのだ!
彼の協力なくしてこの企画は実現しなかった!
と言う訳で先生っ、お願いします」
イサク「はい?」
ゼロス「……………。
おい、何やってんだてめえ」
イサク「私は別段、特別なことを行ったつもりはありませんよ。
ただ、映し見の魔術を教えただけで…」
ゼロス「映し見?」
イサク「ええ、鏡がある場所を指定すれば、そこの光景を見れたり、そこにいる人に連絡を取ることができる魔術です」
ゼロス「…………おい、待て」
グェン「そう、この辺りで気づいた者も多かろう!
この企画を実現するに当たり、先生にはその魔術で女子浴場の洗面台を指定して頂いたーッ!」
ゼロス「覗きじゃねえか!」
グェン「いやいや兄さん、ちょっと待て。
女子浴場とは言っても流石の俺も浴室内は洒落にならないと思ったんだ。
だから指定したのは脱衣所の化粧台、たまーに裸が映ればそれだけで天の恵みって感じの場所なんだよ。
それにもし誰かが脱いでも、化粧台だろ?
全身入る化粧台なんてないから下半身は絶対に見切れてるし、女同士の視線があるのに素っ裸になる奴なんてまずいない。
だからまあ、大切なところは絶対に見えないし、見せないようにしてるだろうという配慮があってだな…」
ゼロス「んな馬鹿馬鹿しいもんに付き合ってられるか。
帰る………!?」
グェン「ふふふふふ……どうやら気づいたようだな」
ゼロス「はあ?
てめえ、一体何しやがった…」
イサク「すみません、パラライズを使わせていただきました」
グェン「兄さんが一番その辺り非協力的だからな。
バレた際を配慮して、大人しくするためにコメンテーターとして呼び出させてもらった」
ゼロス「んなことに協力してんじゃねえこのエロ天使!」
イサク「人聞きの悪いことは言わないで下さい、ゼロスさん。
私はただ人々の求められることをするだけ…それが天使の役目でもあるのですから」
ゼロス「ウソ臭えこと言いやがって…」
グェン「ともかく、これで俺たちと同罪ってことだ。
なに、兄さんも正義の味方ってタイプじゃないんだろ?
だったらお嬢さん方には黙ってれば、すべて何事もなく終わる話なんだよ」
ゼロス「奇麗事言い腐って……。
覚えてろよ…この借りは必ず倍にして返すからな!」
グェン「わかったわかった」
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